機能性ディスペプシア

このような症状でお悩みではありませんか?

  • 胃が痛い
  • みぞおちに焼けるような痛みを感じる
  • 食後によく胃もたれがする
  • 少量の食事で満腹になる(早期満腹感)
  • げっぷがよく出る

このような症状が慢性的に続く場合は機能性ディスペプシアの可能性があります。異常を感じた方はお早めに医療機関にご相談ください。

機能性ディスペプシアとは

機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)は、胃の痛みや胃もたれなどの腹部の症状が続いているのにも関わらず、内視鏡検査を行っても異常が見つからない病気です。
日本人の10人に1人は機能性ディスペプシアを罹患しているとも言われるほど身近な病気です。

機能性ディスペプシアは命に関わる病気ではありませんが、お腹の不調が続くため日常生活の質(QOL)が低下する可能性があります。

機能性ディスペプシアの症状

機能性ディスペプシアの主な症状は「食後の胃もたれ」や「早期満腹感(少量でも満腹になる)」、「みぞおちの痛み(心窩部痛、胃痛)」などが挙げられます。

機能性ディスペプシアの原因

機能性ディスペプシアの発症原因は様々ですが、代表的な原因として考えられるのは以下の5つです。

胃の蠕動運動の異常

口から入った食べ物を、体外に排出しようと肛門の方へ運んでいく消化管の働きのことを「蠕動運動」と言います。胃の蠕動運動が弱くなったり、胃腸の働きが弱くなると、胃の中にある食べ物が胃腸内に長時間滞在してしまうため、消化不良がおこり、胃もたれや吐き気、胃痛(心窩部痛)、胃腸の不快感などの症状が現われます。

胃の知覚過敏

胃が過敏になると、痛みを感じやすくなります。ほんの少しの食事でも、大量に食べ過ぎた時のような苦しさや、胃痛(心窩部痛)を感じることがあります。

ストレス

消化管の機能と自律神経は密接に関係しています。自律神経がストレスの影響により乱れると、胃腸の動きや働きが不規則になり、胃痛や胃もたれなどの症状を引き起こすことがあります。

生活習慣

偏った食生活や、アルコールの過剰摂取、睡眠不足などの不規則な生活は胃腸に大きな負担がかかり、症状が悪化しやすいことが知られています。

ピロリ菌

ピロリ菌の感染により慢性胃炎が続き、胃腸の防御機能が低下していると、機能性ディスペプシアをはじめとした消化器系の病気を招くことがあります。

機能性ディスペプシアの治療

機能性ディスペプシアは原因も症状も様々なため、それに適した治療を行う必要があります。機能性ディスペプシアの治療法としては、主に下記の3つです。

生活習慣の改善

乱れた生活習慣が原因で発症している場合には、脂っこい食事や刺激物の摂取を控えるなど、生活習慣を改善することで症状が緩和されることがあります。
また、精神的にストレスを受けている場合には、ストレスの原因となっている要因を取り除きます。

薬物療法

症状や原因に合わせて、消化管運動機能促進薬や胃酸分泌抑制薬、胃酸中和薬などで症状の緩和を目指して行きます。ストレスが原因の場合には抗うつ薬などを処方することもあります。

ピロリ菌の除去

ピロリ菌に感染すると、機能性ディスペプシア以外にも、胃・十二指腸潰瘍や胃がんなどの様々な病気になるリスクが高まることがわかっています。そのため、ピロリ菌が原因で発症している場合には、ピロリ菌の除菌治療を最優先として行います。

機能性ディスペプシアの検査

他の疾患が原因で症状が引き起こされている可能性もあるため、機能性ディスペプシアの診断は正確に行う必要があります。
機能性ディスペプシアの主な検査方法は以下のものが挙げられます。

胃内視鏡検査(胃カメラ検査)

胃カメラ検査では口や鼻からスコープを挿入し、食道や胃、十二指腸までの上部消化管の検査が行えます。炎症や潰瘍、癌などの病変の有無を確かめ、組織を採取してピロリ菌感染の有無を調べます。
検査を受けられる患者様の負担を可能な限り下げられるよう、当院では鎮静剤を使用するなどの様々な工夫を凝らしています。当院の胃カメラ検査については以下のリンクからご覧ください。

腹部エコー検査

胃以外に問題があって症状が起こっている場合もあるため、エコー検査を通し、肝臓、胆のう、総胆管、膵臓、大腸・小腸などの周辺の臓器を観察します。

CT検査

体の周囲からX線を当て、体の断面を画像にします。より詳細な検査が必要な場合に行います。

消化器のお悩みは当院まで

当院では女性医師である院長による消化器専門外来を実施しており、機能性ディスペプシアの診察・検査を行っています。少しでも気になる症状がございましたらお早めに当院までご相談ください。

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